ごはん相談室
ミニチュアダックスフンドの体重管理、椎間板への負担を考える
胴長短足の体型は、椎間板への負担がかかりやすいと言われる体型です。体重管理でできることと、食事だけでは防ぎきれない点を整理します。
焦らず、ひとつずつ確認していこうね。
ミニチュアダックスフンドは、階段の上り下りやソファへの飛び乗りで急に鳴いた、後ろ足を引きずるように見えたといった相談が多い犬種です。椎間板ヘルニアという言葉を聞いたことがある飼い主さんも多いのではないでしょうか。体重管理で何ができて、何ができないのかを整理しておきたいところです。
ミニチュアダックスフンドは椎間板ヘルニアのリスクが比較的高いと言われる犬種です
胴が長く足が短い体型は、背骨(特に胸腰椎)にかかる負担が他の犬種より大きくなりやすいと言われています。椎間板の変性が若いうちから進みやすい傾向があるとも言われ、椎間板ヘルニア(IVDD)は本犬種でよく話題になる持病のひとつです。
体重が増えると、背骨にかかる負担も増えます
体重が増えるほど、背骨や椎間板が支える荷重は大きくなります。適正体重を保つことは、椎間板への負担を減らす手段のひとつと考えられていますが、体重管理だけで椎間板ヘルニアを防げるわけではありません。体型以外にも、遺伝的な要因や日々の動き方など、複数の要因が関わっています。
段差やソファへの上り下りは、日常でできる工夫のひとつです
高いソファやベッドへの飛び乗り・飛び降り、急な階段の上り下りは、背骨への負担が大きい動作だと言われています。スロープや踏み台を置く、抱っこで昇降を手伝うといった工夫は、日常生活の中で負担を減らす方法のひとつです。フローリングで足が滑らないよう、マットを敷くことも同じ目的で行われます。
体重管理は「予防のすべて」ではないことを前提に考えます
体重管理や生活環境の工夫は、椎間板への負担を減らす手段であって、椎間板ヘルニアを完全に防ぐものではありません。急に後ろ足を引きずる、触ると痛がる、抱っこを嫌がる、排泄の様子がおかしいといった様子が見られた場合は、食事や生活の工夫で様子を見るのではなく、早めに受診することが大切です。
参考にしている情報源
ミニチュアダックスフンドの体重管理と椎間板ヘルニア(IVDD)の関係については、以下の文献を確認したうえでページの内容を整理しています。体重管理を過信させないよう、研究結果に含まれる限界も含めて記載しています。
- WSAVA Global Nutrition Committee「WSAVA Nutritional Assessment Guidelines」(2011年、Freeman他、Journal of Small Animal Practice誌/犬種を問わず用いられるボディコンディションスコア(BCS)評価の基礎となる文書で、ダックスフンドや椎間板疾患を対象にしたものではありません)
- Packer他「DachsLife 2015: an investigation of lifestyle associations with the risk of intervertebral disc disease in Dachshunds」(2016年、Canine Genetics and Epidemiology誌/ミニチュアダックスフンド2,000頭以上を対象にした調査で、運動時間の短さや段差の昇り降りを制限されていることなど生活環境の要因とIVDDリスクとの関連を報告しています。ただしこの調査では体重やボディコンディションスコア自体は統計的に有意なリスク要因としては確認されておらず、体重管理だけでリスクを予測・予防できることを示す結果ではありません)
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急に食べない・ぐったりしている・症状が続く・体重が大きく変わっているなど気になる場合は、フード変更より先に主治医へ相談してください。