ごはん相談室
マルチーズが小食・偏食気味なときに見直したいこと
マルチーズは体が小さく、もともと食の細い子が多いと言われる犬種です。偏食と体調不良を分けて見るための視点を整理します。
一緒に見ていけば、迷わず進めるよ。
マルチーズが少ししか食べない、好きなものしか口にしないという相談は珍しくありません。「わがまま」で片づける前に、犬種の特徴や口の中の状態から確認しておきたい点があります。
マルチーズのような超小型犬は、もともと食が細い子が多い犬種です
体が小さい分、1日に必要なカロリー自体も少なく、見た目の食事量が少なくても栄養的には足りていることがあります。大型犬と同じ感覚で「もっと食べさせなければ」と考えると、かえって無理をさせてしまうこともあります。
小型犬は歯が密集しやすく、口のトラブルが起こりやすいと言われています
マルチーズのような小型犬は顎が小さい一方で歯の本数は他の犬種と変わらないため、歯が密集して歯石や歯周病が進みやすいと言われています。硬い粒を避ける、片側だけで噛む、口を触られるのを嫌がるといった様子があれば、好みの問題ではなく口の痛みが食欲に影響している可能性があります。
食べる量が少ない分、1食あたりの栄養密度が重要になります
食べる量そのものが少ない犬では、同じ量でもより多くの栄養を摂れるフードかどうか、いわゆる栄養密度の視点が重要になります。カロリーだけでなく、消化のしやすさや原材料のバランスも含めて、少量でも必要な栄養を満たせるかを確認したいところです。
偏食と体調不良を分けて見る
好きなフードだけ食べる、器を変えると食べるといった様子は性格や好みによることもありますが、元気がない、体重が落ちている、水をよく飲む、便の様子がいつもと違うといった変化を伴う場合は、偏食ではなく体調不良を疑う必要があります。普段の食べる量や好みの傾向を記録しておくと、変化に気づきやすくなります。
参考にしている情報源
小型犬・超小型犬と歯周病の関連については、AVDC(米国獣医歯科学会)に小型犬を対象とした個別の声明は見当たらなかったため、実際に品種別の発症率を調べた査読付き研究を確認して整理しています。栄養面の記述はWSAVAの一般的な評価枠組みを参考にしています。
- Wallis他「Association of periodontal disease with breed size, breed, weight, and age in pure-bred client-owned dogs in the United States」(2021年、The Veterinary Journal誌/米国の純血種の犬300万頭超の診療データを分析し、体格の小さい犬種ほど歯周病の診断率が高いことを報告しています。マルチーズ個別のデータや、歯周病が食欲に与える影響そのものを扱った研究ではありません)
- WSAVA Global Nutrition Committee「WSAVA Nutritional Assessment Guidelines」(2011年、Freeman他、Journal of Small Animal Practice誌/栄養状態評価(Nutritional Assessment)の一般的な枠組みを示した文書で、小型犬の偏食や栄養密度について個別に解説したものではありません)
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急に食べない・ぐったりしている・症状が続く・体重が大きく変わっているなど気になる場合は、フード変更より先に主治医へ相談してください。